たくさんの夢を見ていた。
どの夢も触れた瞬間に消えていった。
その度に、どこからか笑い声が響く。
その声に耳を塞いだ。
悔しくて、
いつも空を睨み続けてばかりいた。
何度も消える夢たち。
届かない光。
心はいつも叫んでいた。
ここにいると泣いていた。
誰にも負けない強さが欲しかった。
振り向かずに歩める強さに憧れた。
どうしても
諦めきれない自分がいると知っていたから。
耳を塞いだまま、涙が溢れるまま、
全力で走る。
ただ月の輝く方へ。
力を込めた足に尖った小石が刺さる。
呼吸が苦しくなる。
闇が深くなっていく。
不安が広がっていく。
何かに躓き、地面に倒れ込んだ時、
もう涙は流れていなかった。
やっと呼吸ができた。
痛みが傷を教えてくれていた。
泥だらけになった手を見つめると、
白くて冷たい何か。
見上げると、
空から粉雪が舞い降りてきていた。
誰もいない。
色もない。
音もない場所だった。
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