存在– tag –
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短編
長靴
雨上がりに見つけた大きな水たまりの夜空を、お気に入りの長靴で歩いてみる。ちゃぷんと水が跳ね、月と星はゆらゆら見えなくなった。見上げれば、美しい星座たちが輝いているはずなのに。 -
短編
星と雨粒と涙
「お月さまに会いたくて、雨雲を飛び越えてきたよ。今日も素敵な夜空だね、いつも優しい光をありがとう」。 そう言いながらぶるぶるっと体を震わせて、雨雲の中で引っかかってしまったお星さまたちをお空に還した。 「いつもそこに居てくれるのは知ってい... -
短編
ネコとお月さま
わたしは、ネコ。 こっちのお耳は茶色で、反対のお耳は黒。おてての先が真っ白なところが気に入ってる。 ある日、目が覚めたら、大きな草だらけの薄暗い場所にいた。 お気に入りの白いおてては、どろんこで真っ黒になってたし、お腹も、しっぽも冷たかった... -
文章・エッセイ
命の音
手放しかけていた熱は、きっとまだ私の中に残っているはずなんだ。その熱をどうしても確かめたくて、外の世界を遮るようにフードを被りボリュームを上げた。心地の良いリズムが私の体を優しく包み、地の底から響くような重低音が私の心臓を揺らし始める。... -
短編
冷たい星空
私の全ては、いつだって濃い灰色一色だけだった。だけど、私が見ていた私は自分の影だったのかもしれない。「そっちから見た私はどんな色に見える?」ずっと一緒にいたはずの私に、初めて問いかけてみた。だけど、いつまで経っても返事は返ってこない。「... -
短編
優しい声
私が目指してきた場所はどこなのか。何もなくなった空間には、ただ私の鼓動と想いが響いていた。願っていたはずの幸せは消え、抱えていた苦しさは、哀しみに変わっていった。「その場所に、苦しいとか、悲しいとか、寂しいと言っている人はいる?」そう呟... -
詩
輝き|シロバナタンポポに出会った春の日
日中の暖かな時間を選んで愛犬と散歩をしていると、春の訪れを知らせてくれる小さな草花たちが、優しい気持ちを運んできてくれるよう。散歩中は、季節の温度や匂いを感じたり、鳥たちや木々の葉が揺れる音に耳を傾けて、自分の心を整える時間にもなってい... -
詩
回遊魚
私の見ている世界に本当は意味なんてひとつもないと知っていたそれなのに自分が生きている意味や理由を欲しがっていただから必死で考え探し続けて全力で生きてきたどこまでも遠くへと走り続けてきた景色をそっと振り返ってみるとそこにはあの頃居た場所と... -
文章・エッセイ
Love replayed in the “Brain”
目が覚めると、大好きな曲が頭の中で再生されていた。今日は、大好きなアーティストが私の朝を迎えに来てくれた。そう思うだけで、なんだか特別な1日が始まりそうな気がした。その曲のタイトルを思い出しながら、枕元にあるスピーカーに手を伸ばす。やわら... -
短編
涙の理由
いつだって 必ず守ってあげるから、 もう心配しなくていい。 ずっと側にいるよ。 そう言って、 そっと抱きしめてくれた君は、 いつだって一番近くにいてくれたはずなのに、涙で滲んで見えなくなっていた。 ひとりぼっちじゃなかった。そう感じられた瞬間、... -
短編
Traveler 〜宇宙への旅〜
世界の光は、いつも突然閉じてしまう。 その瞬間、宇宙空間に放り出されていた。 ここがどこなのか、どうすれば元の世界に戻れるのか、考える余裕も無く、ただ、助けを求めて叫ぶことくらいしか思いつかなかった。 けれど、私の声は誰にも届かない。 そう... -
文章・エッセイ
いつもの散歩道
春を感じる暖かな午後。優しい光の中を、いつものように愛犬と散歩した。よく晴れた青空に、ゆったり浮かぶ雲。楽しそうに歩く愛犬の後ろ姿。いつもと変わらないはずのこの道には、春の花もたくさん咲き始め、蝶々も嬉しそうに飛んでいた。何もかもが穏や... -
文章・エッセイ
理想の世界を見た朝
いつも私を支えてくれていたのは、私の中にあった理想だったのかもしれない。たとえば、好きな歌。たとえば、好きな絵本の物語。たとえば、こうなりたいと心の奥で思い描いていた自分。自分の解釈で、自分の価値観で見た、自分だけの理想の世界。そんな場... -
文章・エッセイ
「今」という場所
淡いオレンジ色のグラデーションの空が広がっていた。窓の外の空気は冷たくて、一瞬で指先の温度を奪っていった。 さっきまで喉の奥に詰まっていた白い息だけが空へ昇る、音のない時間。 これは、朝焼けなのか、夕焼けなのかもわからないまま、ただその透... -
短編
輪郭
ねぇ、聞こえている?どこかに届く前に消えてしまうほど、小さくて自信のない声で問いかけた。今の私には、これが精一杯だった。ここにいることを知ってほしかった。少しだけで良いから、私に微笑みかけてほしかった。 私はずっとここで、あなたの名前を呼... -
詩
光と影
光はあなたの美しさを照らし影はあなたの色を鮮やかに彩る -
短編
記憶システム
いつだって、誰かの声が呼んでいてくれたような気がする。それは、強い引力のような、逆らえない重力のような強さで、私を引き寄せてくれていた。それが気のせいだったのか、現実だったのか、確かめようもない。ただ、私がそうだったと信じてさえいれば、... -
詩
優美
生まれた場所でそれぞれの役割を果たす時水面に映る景色をただ見つめている -
詩
存在
山深き月夜に舞う粉雪のように音もなく -
詩
かたち
未完成なままで不完全なままで光の音に包まれたままで
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