記憶システム



いつだって、

誰かの声が
呼んでいてくれたような気がする。



それは、
強い引力のような、

逆らえない重力のような強さで、

私を引き寄せてくれていた。




それが気のせいだったのか、

現実だったのか、


確かめようもない。




ただ、

私がそうだったと信じてさえいれば、

それはきっと真実で、

現実になるはず。




人間の記憶なんて、
都合よく簡単に書き換えられてしまうし、

いつだって削除され続けて生きてきた。



それが許されている世界だからこそ、


「そう感じていた」

「そういう事実があった」


そう信じて、
書き残しておけば良いんじゃない?



だから私は、

自分の記憶システムに
そう書き残すことにした。




だから、

私は一人じゃない。



いつか会える。

きっと会える。




その日まで、

心の中にそっとしまっておけばいい。




その日が、

今日かもしれないし、

明日かもしれない。


そんなふうに
楽しみをあたためながら、

今を生きていればいい。




きっと素敵な未来が待っているはずだから。

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