私は、子供時代の写真を1枚も持っていない。
血の繋がった家族には、25年以上前に捨てられ、縁を切られた。
今どこに住んでいるのか、生きているのかどうかすらわからない。
それでも、なんとか前を向いて生きてきた。
だけど、そこには差別と排除があった。
25年かけてもう一度築きあげてきたはずの義家族との関係性すら、
私に実の家族がいないことを理由に責められ、否定され、排除されて終わった。
私と過ごしたはずの時間や記憶は、
いつだって都合よく削除されてしまう。
だから、
私が生きてきた証なんて、ひとつも残っていない。
誰の中にも存在しない。
私がここで生きているという証明なんて、何もない。
早く消えろ、
お前さえいなければ、
そう言われ続けてきた私は、
もうこの世界に存在していないような気さえする。
それでも私は、今ここにいると感じているし、
生きている気がする。

